岡山県視覚障害を考える会


過去の催し・アーカイブ(2)2020(令和2)年までの催し

2016(平成28)年度

特別講演会・”「ひとの色覚多様性とカラーユニバーサルデザインの必要性について」”

講師:武者デザインプロジェクト 代表取締役 武者 廣平 氏
日時:平成28年10月23日(日)
会場:くらしき健康福祉プラザ

 武者さんは、多摩美術大学を卒業後、1986年に武者デザインプロジェクトを設立され、現在、カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)理事長、日本デザイン事業協同組合(JDB)副理事長として活躍されています。武者さんがこの仕事に入られたのは、ご自身が軽度の色覚異常で、自然に同じ仲間と集まって種々の不便さを解決しようということになったことがきっかけだそうです。
 お話は、色覚の仕組みや色覚異常(色弱)の基礎的な内容から、公共空間におけるサイン(案内板)などにおけるカラーユニバーサルデザイン(CUD)の実践例、CUDに使用される配色や見え方の確認のためのツールなど多岐に渡り、武者さんのCUDOにおけるご活動を広く知るよい機会となりました。
 参加人数は会員、非会員合わせて約40名でした。

研修会・“「ロービジョンケアの小耳」”

講師:小谷 真弘 氏(北野病院)
日時:平成29年1月22日(日)
会場:くらしき健康福祉プラザ

 本研修会では、大阪府の北野病院で視能訓練士として勤務されている小谷先生に、医療分野を中心として行っている「連携」について、また連携をとる前に眼科でできるロービジョンケアについて、そしてご自身が中心となり活動されている「近畿ロービジョン研究会」の取り組みについてお話をしていただきました。
 「連携」は大きく分けて病院内の連携と、病院外の連携に分かれるということ。その連携のポイントとして、連携をとる先の顔を知ること、人と人との繋がりが重要とし、連携先が行っている講習会や当事者相談会などに積極的に参加することでその繋がりを築いていくことと言われました。
 また、「近畿ロービジョン研究会」の活動として行った「神戸ビエンナーレ」でのワークショップの再現として、参加者にアイパッチをつけてもらい、くだものやぬいぐるみ、置物や化石など、視覚以外の感覚を使ってそれが何であるかを当てる企画も体験させていただきました。
 参加人数は会員、非会員合わせて27名でした。

講習会・“最近話題の便利なグッズ −見えない見えにくい人が知って得する情報”

講師:社会福祉法人 日本ライトハウス情報文化センター 岡田 弥 氏
日時:平成29年4月23日(日)
会場:岡山国際交流センター

 日本ライトハウス情報文化センターで活動されている岡田先生に,ふだん視覚障害の方にご紹介されているさまざまな便利グッズの中から,これから注目を集めるであろう新製品について,また近年その人気が止まることのないiPhoneやiPadについて,視覚に障害のある方に実際にどのような便利な機能があり,同時にどのような点に注意して使用するべきかなとについて,1つ1つ詳しくお話しいただきました。
 新製品は,拡大読書器と音声読書器が一緒になった日本テレソフトのDaVinchi Pro,音声時計に電波時計の機能を組み合わせたインテックのGRUSボイス電波時計,立体コピー方式をとる新華情報システムの点字立体プリンタ(開発中),デイジーオンラインに対応したデイジー図書録音・再生機であるシナノケンシのPTR3の紹介がありました。
 また,サピエ図書館の電話リクエストサービスやiPhone,iPadの使い方やアプリケーションなどについてのお話もしていただきました。
 当日は日本ライトハウス情報文化センター・タイムズコーポレーション・岡山県視覚障害者自立支援センター・シナノケンシ・アイネット株式会社による機器展示がありました。また,日本ライトハウス盲導犬訓練所の方にお越しいただき,盲導犬体験会も開かれました。
 参加人数は会員と非会員合わせて約60名でした。

研修会・“「ももたろうパートナーズの軌跡」”

講師:久保 瞳 氏・貝原 和子 氏(ももたろうパートナーズ)
日時:平成29年6月4日(日)
会場:岡山県立岡山盲学校

 本研修会では、ももたろうパートナーズの軌跡について、久保瞳さんと貝畑和子さんにお話をしていただきました。
 平成11年に全盲の方とマラソンで日本縦断した貝畑さんと、岡山県内の当事者が平成18年1月に出会い、練習を始めたことが会発足のきっかけとなりました。その後久保さんを含めその年の秋には当事者が6名に増え、翌年1月に「ももたろうパートナーズ」という名称になりました。
 国内外のマラソンへの参加や定例の練習(毎週月曜日と第2・第4土曜日午前。運動公園等にて)の様子、多くの人々との触れ合いや、走ることのできる喜びなどについてお話しをされました。
 参加人数は30名でした。


2017(平成29)年度

特別講演会・”「情報保障としてのICT機器の活用」”

講師:東京大学先端科学技術研究センター 三宅 琢 氏
日時:平成29年10月8日(日)
会場:ピュアリティまきび

 三宅先生を講師としてお招きし、「ICT機器の活用」についてご講演をいただきました。
 講演では「あたらしいビジョンケア」として、主にiPhoneやiPadを用いた文字拡大技術や音声入力技術について解説いただきました。特に印象的であったのは、三宅先生がiPhoneの音声入力機能を使用してメール作成の実演をされた際、それが長文にもかかわらず、iPhoneが三宅先生の発した音声を正確に認識できていたことです。三宅先生が担当をされている外来では、正確に音声入力を行うための技術指導も行われていると伺い、どのような指導が行われているのか大変興味を抱きました。
 講演では、参加者から多くの質問が出され、ICT機器に対する関心の高さを感じました。ICT機器が今後ますます発展していく中、当事者だけでなく、ビジョンケアや情報提供を行う医療・福祉・教育従事者サイドも、情報障がいに陥らないよう、最新の情報に興味を持つ姿勢の重要さを学ぶことができました。

研修会・“「視能訓練訓練士が行うロービジョンケアの実際」”

講師:市立長浜病院 歯科眼科技術室 視能訓練士 澤田 園 氏
日時:平成30年2月4日(日)
会場:くらしき健康福祉プラザ

 本研修会では、市立長浜病院の澤田 園氏にロービジョンケアの取り組みについてお話をいただきました。
 市立長浜病院では、2008年10月のロービジョン外来開設のために、約3年前から病院へのアプローチ、講習会による知識・技術の向上、関係施設である盲学校・弱視学級・視覚障害者センターの見学、業務マニュアルの作成,院内連携強化のための医療ソーシャルワーカーとの会議等を行い、開設の準備をしっかりおこなったことを教えていただきました。
 現在では、院内の連携として、眼科病棟学習会を年に1回開催し、視覚補助具の紹介や見え方のシミュレーション体験,誘導体験を実施し,院内での啓発を行っていました。また、栄養科と連携し,コントラストが低い食器からコントラストの高い物に変更し,入院患者のサービス向上に繋がった事例も紹介いただけました。さらに、院外の連携として盲学校・福祉施設・就業支援事業者との連携も行っている事例を聞くことができました。
 明日から取り組める内容から専門的な視覚補助具の選定、検査の注意点など幅広いことを教えていただき,とても勉強になりました。
 参加人数は会員、非会員合わせて29名でした。

講習会・“見えない見えにくい人が知って得する情報”

講師:一般社団法人 日本ケアメイク協会理事長 大石 華法 氏
日時:平成30年4月15日(日)
会場:岡山国際交流センター

 今年度は「ブラインドメイク」「洋服の着こなし術」「便利なグッズ・情報機器」の3テーマで開催しました。
 「ブラインドメイク」では,鏡を見なくても左右対称に描いていくことができるよう,口紅,アイシャドー,チークなど,筆やチップを使わずに指で左右同時に色を入れていく方法や,ビューラーやマスカラをする時に,いらないところにマスカラが付かないよう,目の上下にマスキングテープを貼ってカバーする方法を,講師の大石先生から教えていただきました。「ブラインドメイク」の参加者は60名でした。
 「洋服の着こなし術」では,『洋服の青山』から男女2名ずつ4名の社員の方にお越しいただき,男性スペース・女性スペースに分かれて,スーツの着こなし術についてお話をして下さいました。最近のスーツ事情やクリーニングの頻度など,活発な質疑応答が行われました。男性スペース側の参加者は12名でした。
 「便利なグッズ・情報機器」は岡山県視覚障害者自立支援センター・高知システム開発・タイムズコーポレーション・日本盲導犬協会・日本ライトハウス情報文化センター・パナソニック・HOYAの方にお越しいただきました。

研修会・“「視覚障害児への指導から始まった みんな漢字を好きになる学習法」”

講師:点字学習を支援する会 会長 道村 静江 氏
   (元横浜市立盲学校教諭 かんじクラウド株式会社社長)
日時:平成30年6月10日(日)
会場:岡山県立岡山盲学校

 道村先生は盲学校勤務時代,字形を触りながら,その漢字がどんな部品で成り立っているかを言葉で説明させ,それを唱えることで漢字学習を進めてこられました。
 この学習方法は,点字使用の児童だけでなく,漢字の苦手な子どもたちにも有効な,ユニバーサルデザインの学習法だと気づかれました。
 漢字を構成する「部品」は,ほとんどが小学3年までに学習する配当になっており,その「部品」の名称と形をきちんと覚えることができれば,漢字を書いて練習しなくてもかけるようになる,と説明を受け,実際に「鬱」という漢字をリズムに合わせて唱えることで書く体験をしました。
 書かせるだけでは漢字嫌いを増やしてしまっている。教員も楽しくリズムに乗せて唱えながら,漢字の楽しさを伝える授業ができる,というお話に,ワクワクさせられた2時間でした。
 参加人数は会員19名,非会員14名でした。


2018(平成30)年度

特別講演会・”「視覚障害者の快適な生活空間について」”

講師:筑波大学 教授 徳田 克己 氏
        准教授 水野 智美 氏
   当事者 油谷 英俊 氏
日時:平成30年10月21日(日)
会場:岡山国際交流センター

 今回の講演では,視覚障害者の快適な生活空間というテーマのもと,3名の講師の方にそれぞれの立場でお話しいただきました。
 徳田先生のさまざまな研究に関するお話では,海外での貴重なデータ収集の体験から,「歩きスマホ」の研究と啓発や,「点字ブロック」の敷設の問題などを取り上げてお話しいただきました。「歩きスマホ」については,それにより視覚障害者にとっては正面から人にぶつかることが増えていることなど,先生の調査と啓発によって世間的な問題として取り上げられるまでになったとお話いただきました。「点字ブロック」についても,敷設のしかたが統一されていない現状を問題視し,そのため実態に使用している人が少ないことや,上手に敷設しないと視覚障害者だけでなく,その他の方にとっても逆にバリアになるということをお話しいただきました。
 油谷さんからは,視覚障害者の当事者として,明るさや物品の定位置管理,音声環境,バリアがランドマークになることなど,さまざまな生活環境の工夫についてお話しいただきました。
 水野先生からは,視覚障害者のための日常生活の工夫や,視覚障害者ユーザーがスマートフォンで撮影した写真が何なのか,リアルタイムのビデオ通話を通じてボランティアユーザーに尋ねることができるアプリケーション"Be My Eyes"についてお話しいただきました。
 参加人数は会員、非会員合わせて約57名でした。

研修会・“「市立福知山市民病院におけるロービジョンケア」”

講師:市立福知山市民病院 診療技術科 視能訓練士 野口 英樹 氏
日時:平成31年2月3日(日)
会場:くらしき健康福祉プラザ

 本研修会では、市立福知山市民病院の野口 英樹氏にロービジョンケアの取り組みについてお話をいただきました。
 平成23年、京都ライトハウス・京都府視覚障害者協会・京都視覚障害者支援センターの3法人から、京都府北部での「視覚相談会」の開催を提案され、取り組みを始めたそうですが、眼科、病院への交渉、企画の作成、予算、周知方法、スタッフの調整など苦労することも多かったそうです。当事者の体験談や眼科医・福祉担当者の講演会、医療ソーシャルワーカー・外部相談員・歩行訓練士による個別の相談会が主な内容でした。
 また、1人の患者様に対し、多職種チームでケアを行うために連携する、という考えのもとに、医療と福祉・教育・行政の連携に積極的に取り組みをされたそうです。院内の連携でも、緩和ケアや在宅医療、認知症ケアといったチーム医療の姿を参考に、ロービジョンケアチームも検討できる可能性があることも教えていただきました。
 その他平成28年からのロービジョン外来の概要についてもお話しいただき、最後のまとめで、軽度の障害のケアは医療機関に期待がかかることと、心理サポートや信頼関係の構築、ニーズ把握などで患者さんとの対話が重要であることを教えていただきました。
 参加人数は会員17名、非会員2名でした。

講習会・“見えない見えにくい人のグッズ展 岡山”

日時:平成31年4月28日(日)
会場:岡山国際交流センター

 今回は、「見えない見えにくい人のグッズ展」と題して、様々な業者に参加いただき、展示会および体験会を行いました。多くの来場の方々に、視機能低下があっても使いやすいグッズ、また視覚を補うための情報機器などを実際に手にとっていただき、体験していただくことができました。
 中には話題の最新支援機器を体験できるコーナーがあり、実際に業者の方から説明を受けながら機器の効果を確認していただくことができました。
 これらのグッズが来場いただいた方々にとって有益な情報となり、また日常生活の支障や困難に効果的なグッズを見つけていただけたことと思います。
 今回のグッズ展に参加していただいた業者・団体は以下の通りです(五十音順)。

  アイアイクラブ(日本ライトハウス情報文化センター 岡本昇氏)・アイネット株式会社・
  アイネットワーク有限会社・株式会社アイフレンズ・株式会社インサイト・
  NPO法人岡山県視覚障害者自立支援センター・株式会社オトングラス・
  株式会社高知システム開発・株式会社システムギアビジョン(旧タイムズコーポレーション)・
  有限会社ジオム社・東海光学株式会社・日本盲導犬協会・HOYA株式会社・三菱電機株式会社・
  メガネの田中チェーン(株)妹尾店・メガネのひらまつ

 参加者は会員・非会員合わせて150名でした。

研修会・“「最新機器で豊かな生活を手に入れよう −スマート デヴァイス−」”

講師:広島大学大学院 准教授 氏間 和仁 氏
   (教育学研究科 特別支援教育講座)
日時:令和元年6月23日(日)
会場:岡山県立岡山盲学校

 氏間先生は,視覚障害のある方々に生活や学習をする上での困難なことを分析し,情報伝達技術を用いて解決することを研究されています。今回の講演では、先生の研究をふまえて分かりやすくお話をしていただきました。
 「スマート デヴァイス」は,一般的にはインターネットに接続でき,さまざまなアプリケーションソフトを利用できる携帯型の多機能端末を指すそうです。先生から「スマート デヴァイス」についての概略説明が終わったあとに,それを使用するための条件について分かりやすく説明していただきました。
 講演では、スマート デヴァイスを用いた実践として,アマゾンのAIアシスタント「Alexa(アレクサ)」を操作しながらお話を進めるだけでなく,参加者も一緒に操作させていただきました。
 「アレクサ,何か音楽をかけて」というと音楽が流れ,「アレクサ、次の曲かけて」というと次の曲に変わり,とても簡単に操作できることに感動しました。予定もアレクサに言うことで管理することができ,操作の利便性と情報技術の進歩に感動しました。
 スマート デヴァイスは利用者が利用内容をカスタマイズして有効に活用することにより,日常生活で不便に感じていることを感じにくくして生活しやすさにつながることが良くわかりました。
 参加人数は会員19名,非会員21名でした。


2019(令和元)年度

特別講演会・”「私の宝物」”

講師:岡山県視覚障害者協会会長 片岡 美佐子氏
     (倉敷市視覚障害者協会会長)
日時:令和元年10月13日(日)
会場:岡山国際交流センター

 岡山県視覚障害者協会会長の片岡美佐子さんから,ご自身の人生の歩みをお聞かせいただきました。
 「小学校時代は、だんだんと自分が見えにくいということはわかっても、よく見えるということがわからず、自分の見え方を表現できなかった」「何でも皆と同じようにしようと思い、人の何倍も努力した」「いじめに遭っても徹底的に無視し、いつもニコニコしながら、陰では泣いていた」「皆から置いて行かれないようにと一日も休まず、ひたすらいい子を演じていた」など,幼少期のお話を伺い,一生懸命に生きた少女の心を愛おしく思いました。その後岡山盲学校の中学部に入られ,「それまでの辛く気の張った状態から解放された」「友達と一緒にとても楽しく過ごせた」とお聞きし,盲学校のよさが分かりました。
 後に結婚される先輩であり生徒会長であったご主人と共に築かれた治療院は繁盛したのですが,直後にご主人が闘病の後逝去されました。それでも片岡さんは、一人になった良さは何だろうと考えて行動され,治療院を再開されたり,視覚障害者協会の会長をお受けになられたりと,ご自身の立ち直りどころか,他人の幸せのために我を忘れて尽力され,現在に至っておられます。
 先生のお話にはたくさんのお宝が散りばめられていて、いくつもの生きる術を教わったようでした。
 参加人数は67名でした。

研修会・“「ICT機器を使って学びの世界を広げよう」”

講師:広島大学大学院 准教授 氏間 和仁 氏
   (教育学研究科 特別支援教育講座)
日時:令和2年2月24日(日)
会場:岡山県立岡山盲学校

 令和元年6月のスマートデヴァイスについてのご講演が好評だった氏間先生に、少しテーマを替えて今回は、視覚障害のある子どもにICT機器を使って分かりやすい授業を行う方法を教えていただきました。
 一つ目は"UDブラウザ"(iPad用教科書・教材閲覧アプリ)を使っている生徒に課題を出し、その提出を受けて採点・添削して返したい、という質問に応じた内容でした。どのような方法がスムーズで日常的に活用できるか、画面を示されながら説明してくださいました。子どもたちは思いのほかすっとマスターしていくものなので、どの教科でも同じ方法を取れるよう活用していくとよい、とお話しくださいました。
 二つ目は、iPadを保持するアームについて、板書を写す際や,机上のものを拡大表示する際のセッティング、顕微鏡画像をiPadで拡大して見る方法など、さまざまな種類のアームやスタンドを使って実演していただきました。アームやスタンドは、用途や環境、使い方によって吟味して選ぶことが必要だと分かりました。また、高価で特別な機器をそろえなくても、なるべく汎用性の高い機器で学習できるよう工夫していくことも紹介してくださいました。
 三つ目はプログラミング教育について。まずは、積み木やロボットなど、コンピュータを用いないで「順次処理」「条件分岐」「繰り返し」など、基本的なプログラミングの概念を学ぶ(アンプラグドコンピュータ教育)ことから始めると良い、ということでした。また、視覚障害の子どもがプログラミング言語を学習するには、テキスト型プログラミングが適当である、ということも教えてくださりました。
 急速に発展していくICT環境の中で学び社会参加していけるように子どもたちをどう支援していけばよいのか考えていく大きなきっかけをいただきました。

講習会・“日本ブラインドサッカー協会での普及を通して、大切にしてきたこと、そして未来”

講師予定:釜本 美佐子 氏
     (JBOS(全国視覚障害者外出支援連絡会)会長・
       NPO法人 日本ブラインドサッカー協会 前代表理事)
日時予定:令和2年4月26日(日)

 ※新型コロナウイルス感染症拡大の影響のため中止といたしました。


2020(令和2)年度

特別講演会・”「盲導犬と笑いを届ける落語家 桂 文太」”

講師予定:落語家 桂 文太 氏
日時予定:令和2年10月25日(日)

※新型コロナウイルス感染症拡大の影響のため中止といたしました。

研修会・“「ウェブ会議システムを用いたオンライン交流について」”

講師:岡山県視覚障害者協会 会長 片岡 美佐子 氏
   (倉敷市視覚障害者協会 会長)
   日本ライトハウス 岡本 昇 氏
   (情報文化センター サービス部)
日時:令和3年1月31日(日)
開催方法:"zoom"によるweb会議

 ウェブ会議システムを用いたオンラインでの交流について,当事者である片岡先生と,当事者に対してオンライン相談を実施したことのある岡本先生にご講演をしていただきました。
 片岡先生からは,ウェブ会議システムを使用するようになったきっかけや,どのようにシステムを利用開始したかということをお話しいただきました。Googleアシスタントによる音声検索により,スマートフォンにzoomアプリをインストールされた話は,音声検索機能の有用性を実感できるものでした。また「自宅にいながら人とつながることができる」というお話も印象に残りました。
 岡本先生からは,ウェブ会議システムの種類とそれぞれの利用のしやすさや,従来の電話でウェブ会議システムに参加する方法などについて,分かりやすいお話をいただきました。実際のサポートのしかたについても,iPhoneのVoice OverやWindowsパソコンのPC-Talkerが発する操作音を手がかりに操作指導を行っているという話は大変参考になりました。
 今回は,本会初のオンラインによる研修会となり、遠方の会員の方々にも参加していただくことができました。また本研修会の動画を編集してオンデマンド配信も実施しました。
 参加人数は会員15名,非会員3名,オンデマンド視聴2名でした。

研修会・“「啓発活動“どこの眼科でもできるロービジョンケア・広島版”について」”

講師:八本松病院・奈良井眼科 視能訓練士 上原 知子 氏
日時:令和3年6月13日(日)〜27日(日)
配信方法:動画配信サービスYouTube

 八本松病院・奈良井眼科の上原先生に、広島版のロービジョンケアの啓発活動の取り組みについてお話をいただきました。
 始めにご自身が影響を受けた先生方のご紹介をしていただきました。それらの先生方には、患者さんの眼だけでなく全体を診ること、困っている人の力になること、ロービジョンケアが患者さんの役に立つと認識されていることという共通点がある、というお話をいただきました。
 ご自身のロービジョンケアに対しての考え方として、眼鏡合わせの延長線で行うとよいこと、眼科の検査や評価を行っている視能訓練士はロービジョンケアを行う義務があること、眼を治すことだけでなく保有機能を生かしQOVに目を向けることが眼科医療の最終目標である、ということを、お話の中で挙げられました。
 また、広島視能訓練士会での取り組みについてのお話や、眼底像を直接確認しながら刺激光を投影し、局所部位の網膜視感度を測定できる眼底カメラ(MP3)による偏心視訓練による固視や読み速度向上の事例紹介などもしていただきました。
 患者さんの人生を支えるためには、教育関係や歩行訓練士、福祉関係、当事者団体、相談機関や行政機関など,多くの専門職との連携や、仲間の大切さが必要であることについて、改めて気づかされたご講演でした。
 動画配信回数は687回でした。

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